人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 作品.No.1471 作品.No.1469 >>

作品.No.1470  情念のマニエリスモ、ジェズアルド

作品.No.1470  情念のマニエリスモ、ジェズアルド_c0189191_1725058.jpg



20代の頃、デラー・コンソートのレコードで、
モテット〈栄えあれ、いとも優しいマリアよ〉を聴き、
ただならぬ妖気を感じ、ショックを受けたのだった。

釣られてレスポンソリウム全集を買ってしまったが、これは処分してしまった。
演奏グループ名も忘れてしまった。

カルロ・ジェズアルド・ダ・ヴェノーサ
ルネサンス末期に活躍したマドリガーレ作曲家。

音楽史上、類例無い有名な事件は、有名過ぎるので省くが、
「愛の不毛」・不安・動揺を表現する、特異な様式を形成する。

半音階主義、不協和音の使用、奇抜な旋律の動き、常軌を逸した転調など。

マドリガーレに顕著な、それらの要素に比して、
宗教曲に於いては、控えめで地味だそうだが、妖しい情念の世界を感じさせる。

マドリガーレ集では、アレッサンドリーニ盤、ラ・ヴェネクシアーナ盤、等。
(アレッサンドリーニ盤では、影響を受合ったといわれる、
半音階主義・ルッツァスコ・ルッツァスキのマドリガーレ三曲、他も入っている)

レスポンソリウム集では、ヒリアードEns盤、ヘレヴェッヘ盤、等。

表現主義的作品であるが故、オーセンティックより、過激な表現がふさわしいのかも。
デラー節に惹かれる所以。表現主義的ヴィヴラート唱法で聴いてみたい。
by mgahiru | 2010-07-02 17:08 | 音楽
<< 作品.No.1471 作品.No.1469 >>